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2011-06-18(Sat)

ラジオの話 ⑦

「と云うのは、根は 息をしているわけです」
「養分 吸うのは、せいぜい、ボルネオでも アマゾンでも、20cmか 30cm」
「あとは、酸素さえ あればいい」
「空気は、千分の400 酸素があるが、水は、千分の4しか ありません」
「水に 70時間以上 木の根が浸かると、酸欠で 根が腐ります」
 そうなんですってね。

「だから、都市で、5万円で 5メーターの木を、つっかえ棒(※ 添え木)で植えて、頭(※ 樹冠)が 枯れてるのがあるでしょう?」
 ん
「頭(※ 樹冠)が おかしいのは、抜いてみると」
「根がないか、…あるいは 溜り水で、息が できない」
「そすと、残った根で 吸う 水分と、地上部から 蒸散するのとで、バランスが崩れると 死にますから、自分で 頭を枯らして、生き延びてるわけ」

「だから、5万円の 5メーターの木が、3年経ったら 3メーターになる」
「だったら、1本 300円の」
「自分でやれば、種からやれば、只で出来る、根の充満した 30cmのポット苗を 植えれば、まず 根が入って」
「土壌条件を しっかり、酸素が できるように、廃棄物と云う名前の 地球資源を、混ぜて、混ぜて、混ぜて」
「養分 吸う 20cmは、表土を 被せてやると、我々の 実験結果では、6メーターも 生えるんですよ」
 根。
「根が」

「それで、コンクリ その他の場合、人の頭より 小さく割れば、根が 抱きますから」
 あのね、コンクリートって、良いんですって。
『へー』
 コンクリートの かけらとか 材木だとか、全部 混ぜて、山のように 盛り上げて、その上に 表土を こんもりと、
「はい、はい、はい」
 盛るんです。
 その上に、密植するんです。さっき言った…
「はい」
 あの、広葉樹林の常緑樹を…
「シイ・タブ・カシ類を中心にして…」
 がーっと 植えると、大堤防ができる。丈夫な。
「はい」

『森って再生するには、百年とか かかるんじゃないですか?』
 これがね、10年位で かなり 実はね、
『えっ』
「やぁもう 本物であれば、根の充満した ポット苗があれば」

「私が今まで やってきた 国内、海外。千4百箇所、4千万本以上の木を、各国で植えてます」
「すべて成功してます」

「よく聞かれます 青白き インテリ男は、『失敗した例を 教えてくれ』…ないんですよ」
「相手は 命を懸けています」
「かなり いいかげんにしても、なかなか死なない(※ 全滅しない)。それを殺すのは、よっぽど下手な証拠です」
 これ、植えた苗木ですよ、命を懸けてるのは。
「はい、はい」

「で、根が充満した ポット苗」
「最初は、2〜3年は、根が(※ 地中に)入ります」
「後は、ワン イヤー(※ 1年で)、ワン メーター(※ 1m 上に伸びる)。10年たてば、8メーター以上の(※ 森になる)…」
「そして、それは、ポツン ポツン 植えたんじゃ、駄目なんです」
 ぎっしり植えなきゃ 駄目なんですってね。

「競争しながら」
「密植効果と云うのは、競争しながら、少し我慢して、共に生きている」
「これが、生物社会の掟なんです」
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2011-06-12(Sun)

ラジオの話 ⑥

「何が大事?」
「今 生きてる」
「これは、宇宙の奇跡でございまして」
 はい、奇跡ですよね。
「40億年前に、数ある星の中で、たったひとつ 原始の命が、小さな地球に 生まれてきた」
 んー
「それが、よくも 切れずに 続いてきているから、今日、皆さんが ある訳です」

「皆さん、未来に 残すものは、紙切れの札束じゃない」

「あなたの、あなたの愛する人の、40億年、よくも 切れずに続いてきた、DNAと 遺伝子を 未来に残す 一里塚として、(※ 多くの人の 寿命は)百年足らず、生きていらっしゃる」
「その 懸けがえない あなたの、あなたの愛する人の 遺伝子の、緑の褥(しとね)が(※ 寝床が)…」
「芝生(しばふ)の 30倍 緑の表面積がある、土地本来の、本物の ふるさとの木による、ふるさとの森」
「その森が、0.06% しか 残ってないぐらい…」
 先生、ちょっと、話を 戻して いいですか?
「はい、どうぞ」

 その 潜在自然植生ですけど、それを 取り戻すには、日本では、多分、鎮守の森が、1番 残っているんだって云うのが、
「そうそう、はい」
 先生の お考えで。

 さっき申し上げた、日本て云うのは 基本的に、照葉 樹林 文化ですから、その、自然の森を 再生するために、先生、どう云う方法を お考えかって言うと、
 たとえば、ここですと、赤坂の 近くにある 鎮守の森を 探して、
 そこで、照葉樹が 落とす、…実ね、
「はい」
 たとえば ドングリ。
「いわゆる ドングリ」
 ドングリ。
「ドングリと云う木は ありません。いわゆる ドングリ、おっしゃる通り」
 いわゆる ドングリ。それを たくさん 拾い集めて、
 1番 ここにある 鎮守の森の ドングリを、拾い集めて、
 これで、あの、…根を出して、苗木を作るんです。
『はい』
 ポットって、先生は おっしゃってる…
「植物は、根で勝負します」
 根で勝負。
「根のないのを、つっかえ棒で(※ 添え木で) やっても(※ 支えても、活着しない)」
「今の 植木屋さん、今、1年保証ですけど」
「何を言うかと!」

「相手(※ 植えた植物)は、命を懸けている」
「私たちが、皆さんと、植えて戴く ポット苗、根の充満した ポット苗は、次の氷河期が 来るであろう、9千年 もつような 本物の、命を守る…」
 次の 氷河期までのね。
「はい」

 で、たとえば 釜石で、これから 自然の森を 作ろうと思ったら、
 釜石で 鎮守の森を 探して、そこで、むかーしから、ここで 生えているであろう、潜在自然植生の ドングリ…
「タブノキ、ヤブツバキ ありますから」
 ヤブツバキね、タブノキ、ありますから、
 その ドングリを集めて ポットを作って、そこで、先生の 混植・密植、
 混ぜて、密にして、1へーべー(平米:㎡)、3本 から 5本、密植して、森を作れば いいだろうって話で、…

 ここから先が、お待たせしました、
 復興構想会議 御中で、宮脇先生が 提案している、津波から 命を守る 森の長城プロジェクト。
 これは 何が ポイントかって言うと、がれき(瓦礫)が 使えるって云うこと。
『はい』
「これ 大事なんです」

 これ、何が 1番 大事かって、瓦礫を使って やるんです、この作業は。これが、最も ポイントですね。
「そう、おっしゃる通り」
「今まで(※ 今の人は)、瓦礫を 邪魔ものと 思っている(※ けど)」
「人類文明や歴史で、いわゆる 邪魔ものは、なかった はずなんです」
「で、もちろん、毒は、排除しなきゃいけませんけど」
 毒性のある物はね、
「あとは、すべて 地球資源」

2011-06-10(Fri)

ラジオの話 ⑤

 森と云うのは、非常に 複雑な 構成をしていて、下の方に、したくさ(下草)も生えてるし、ていぼく(低木)も 生えてるでしょ。
 で、下草は 必要ないかって言うと、下草が あるから 低木があって、中間の高さがあって、高い木が あったり するんですけど、
 1番 高い木も、下草がないと 駄目なんです。

「ですから ドイツ語では、“Der Wald, unter dem Wald.”(ディア バルト、ウンタ デン バルト) 森の下には、もひとつ森がある、と云う諺(ことわざ)が あります」
「いっけん 邪魔ものに見える 下草や 低木が、上の森を 支えてる 下の森です」
「森とは、(※ 同じ)木が 3本で なしに、こうぼく(高木)、あこうぼく(亜高木)、ていぼく(低木)、したくさ(下草)、土の中の カビや バクテリア」
「いろんな生き物が、いがみ合いながらも、少し がまんして、共に 生きてる」
「これが 本当の 生物社会、森の姿です。おっしゃるように」

 今、聞きました?
 本当の 森と云うのは、いがみ合いながら、競争しながら、みんなで 少しずつ 我慢しながら、共に生きてるのが 本当の自然の姿。分かりますね?
『はい』
 旦那とも、そう云う関係を 築くと いいんですよ。
『いろんな種類が、混ざりながら』
 いろんな種類が、混じりながら、それが まさに、自然だって云う。

 その 自然の木が、どう云うとこに 残ってるかって言うと、
 さっき、先生、ちらっと おっしゃいましたけど、
 日本では、鎮守の森って 呼ばれてる森が、1番 残ってる可能性が 高いんですね。
「はい、鎮守の森とか、古い 屋敷林なんかです」
「案外、山に ないんです」

「私が 最初に、1960年に、ドイツから 帰りまして」
 はい
「はじめは、潜在自然植生って云う 概念を、忍術じゃないかと 思ったぐらい(※ 分からなかった)」
「今でも、分からん学者も いますけど」
「と言うのは、上っ面だけで 見ますと、ちょうど、銀座を歩いてる 素晴らしい お嬢さん方と 同じように、みんな その、素晴らしいでしょ」
「中身のことは よく分からない(※ 綺麗に お化粧されている。姿だけで 人の価値が 決まるなら、上等に見えるけど)…」
 ヒー

「で、学生に 教えるときに、潜在自然植生とは、厚化粧を されてる中で、触らずに 中身を 見るようにして」
「現場、現場、現場です」
「現場に行くと 必ず、自然は 微(かす)かな情報を 発してる」

「自然が発してる 微かな情報から、見えない(※ 部分を含んだ)全体を、どう 読み取るか、これが 人間の 英知であって」
「コンピュータで 計算できる問題、その 背後に あるものを、つかまなきゃ」
 ん

「命も 環境も、今の 進化してる 科学技術は、死んだ材料では、月まで 行けますが」
「命や 命を支える トータルな環境に 対しては、残念ながら、極めて 不充分な訳です」
 んー
「もし それが トータル(※ 完成された技術)であれば、70億人(※ もいる 地上)の 人間の、1人くらい、千年、3百年、2百年、生かしても いいはずでしょう?」

「今の 科学技術・医学(※ では)、ひとりの人間、1本の雑草も、死んだものを 生き返らすことも 出来なきゃ(※ 出来ない上に)」
「細胞ひとつ、DNAひとつ、中を 多少、入れ換えは できますけど、作ることも 出来ない」

「我々は、今の 科学技術・医学によって、大変 素晴らしい生活を 享受しています」
「しかし、残念ながら、命に対しては」

「40億年 続いてきた 遺伝子が、今まで 続いて、我々が ある訳です」
「それを支える トータルな環境に対しては、まだ 極めて 不充分であると」
 んー

「だから 分かることだけで、限られた 時間と 要因で 調べて、ここまでは 大丈夫だ と云うこと(※ 判断してきた結果)が、不幸な 今度の、福島の 原子力の問題でも、そうでございまして」
 んー
「も少し 自然の…」

「我々は、どんなに 科学技術を発展させても、腹が立っても…」
「この地球上に 生かされてる限りは、物と エネルギーと、紙切れの 札束と、株券だけじゃ 駄目なんですよ」

2011-06-03(Fri)

ラジオの話 ④

 それで、ここに 資料が あるんですけど、
「はい」
 復興構想会議 御中と云うことで、宮脇さんが、津波から 命を守る【森の長城プロジェクト】と云うのを 提案なさっていて、
「はい」
 これは、その、宮脇方式による 植林と云うのは、一種 独特の方式でして、
『はい』
 数十年前は、学会からも、世間からも、本当に 冷たく扱われたんですけどね。
「は」

 これは、どう云う ことかって云うと、…
 その土地には、…
 その土地が、最も 適している木が、あるはずだと。
『んー』
 これは、せんざい しぜん しょくせい(潜在 自然 植生)って 云うんですけど、
 これは あの、ドイツの、…
「ラインホルト チュクセン教授に 学んだ」
 (※ 宮脇さんが)恩師に 学んだ。
 (※ 雑草の研究者だった 宮脇さんの論文を読んで、宮脇さんを ドイツに呼んだ)チュクセンさんて方が、言い出したことなんですけど、

 潜在自然植生。その土地で、
「はい」
 人間が もし、まったく、活動を 止めたとしたら、
「はい」
 その土地が 持っている、何て云うのか、…ちからに、1番 合っている 植生、
 どう云う木々が、そこで 生えていくかって云うのは、決まってるはずだと。

 それを、元々 その土地に、…
 人間が いなかったとしたら、
 本当に 繁茂している植物が、あるはずだ と云うのを 訴えたのは、チュクセン先生なんですけど。
 それで、その(※ 潜在自然植生に従って)森を作れば、非常に 強い森になる。
「そうです」

「いやあ、久米さんは、大学の 生態学の教授よりも よく知って下さってる」
 へへ ハハハッ
『えーッ』

「上っ面のことは、みんな 分かりますけど、本当が 分かってないんです」
「大事なことは、今 おっしゃったように…」
「化粧も(※ 目に見えるものも)大事だけど、やっぱり 中身(※ 本質・本性)が (※ 見た目 以上に)大事(※ 周囲に及ぶ影響が大)なんですね」

「ですから、その 背骨の森…」
「もし 人間の影響(※ 干渉)を、ストップ(※ 排除)したときに、そこの 自然環境の層(※ 立地条件や気候)が 支える(※ 支持する)、緑(※ 植物群)…」
「日本の 国土の 98% は、地域(※ 潜在自然植生)によると、森だったんです」

「で、今の、1億2千万の(※ 日本人の)92.8% が、住んでいる(※ 土地)の(※ 潜在自然植生)は、今 おっしゃって下さった、シイ・タブ・カシ類の 照葉樹林」
「それは 私の、60年 足で調べた結果では、…わずか 0.06% しか、残ってない」
「本来の ポテンシャルの…」
 ほとんどない。本来の ポテンシャルを 持っている 森って云うのは、日本には ほとんどなくて、もう 二次林(にじりん)なんです。
「そう、おっしゃる通り」
 後から人間が 勝手に作った、植林したりなんかしたもんで、本来の森…
『生えるべき?』

 まあ あの、先生が おっしゃるには、だいたいね、
 オラウータンから 我々の祖先が 分岐したのは、500万年前だって云うのが、最近の定説なんですけど。
 500万年前から、人類のもと みたいなのが 生きてるんですけどね、
 そのうち 499万年は、森の中で生きている。
「そうです」
 うちら、

「いやあ、久米先生、よく読んで下さっている」
 ハーハッハ
「だいたい、こう云うとこに出て、案外 読んでない人が、けっこう いるんですけど」
 僕、読むのが趣味ですから。
「いやあ! 素晴らしい」

『残り1万年は、何ですか?』
 森から出てきた。森の中で、大きな獣(けもの)から、動物から、逃げまわってた訳。うちら 人間のもとは、

 で、1万年経って、ようやく出てきた ところが、
 たとえば スペインなんて国はですね、大航海時代が あって、
 イギリスも、大航海時代が あるんですけど、
 船を造るためにね、森を、切りつくしたんです。
「そう、そうです、はい」
 スペインも、イギリスも、
「あるいは、家畜の放牧によって、(※ 森は)破壊された訳です、はい」

 羊とか、豚だとか 放牧しちゃって、…
 みんな 下草を食べちゃうでしょう、羊とかなんか。

 これがね、話は どんどん 複雑に なるんですけど。

2011-05-25(Wed)

ラジオの話 ③

(※ 久米氏が、大正12年の 関東大震災の 火災旋風による惨事と、昭和20年の アメリカによる大空襲を 混同し、宮脇さんも 気づかぬまま、しばらく 会話が展開する)

 永六輔さんが、今朝、3月10日の 下町大空襲の話を してらっしゃったんですけど、
 下町大空襲では、大勢の方が 亡くなったんですけど、
 あの、被服廠(ひふくしょう)跡(※ 旧 陸軍 被服廠(工場) 跡地)に 逃げた人たちとね、
「はい」
 今、清澄公園て 公園に なってますけど、そこ(※ 岩崎家の 庭園だった所)に 逃げた人たちが いるんですけど、
 被服廠(ひふくしょう)の方に 逃げた人たちって云うのは、殆ど 亡くなったんですね。

「そうなんです。4万人 逃げ込んで、わずか30分で、3万8千人が 亡くなってるんです」
 ええ
「国会図書館にある 土木学会誌に、ちゃんと 記録がある訳です」
 はい

「いっぽう、2キロか 3キロ離れた、私も 調査しましたけど」
 はい
「今の 清澄公園は、わずか 幅2メーター、3メーターで、タブの木、シイの木、カシ類の、冬も緑の 常緑の、火防木(ひぶせぎ)であり、防災環境保全の、森の壁が できていた」
 うん
「だから、あすこに逃げ込んだ 2万人は、誰も亡くなっていない」
 そうなんですよ。
 シイ・タブ・カシの木で、2万人 逃げ込んで、ひとりも死ななかった。
 ほんのちょっとしか 離れてないとこなんですけど、いかに これ、強い木かってことが 分かるんですけど。

「同じことは、阪神・淡路大地震でも、私も 現地調査しましたけど」
 あの 僕、写真 拝見しました。
「何を?」
 タブの木みたいなのが、何本か 並んでる、…
「あれ カシ、カシ」
 あれ、カシですか?
「カシです、はい」
 そこで 火が止まってて、建物は 無事だった写真、
「後ろの、はい」
 見ました。
「アパート 生き残ってる」

「それで 今回の 不幸な、東日本大震災」
「私は ちょうどその時は、インドネシアの、森づくりに、依頼されて 行ってたんですよ」

「山から下りて、あの ローカルなテレビで、チカチカ 光る中で、…大水の中に、車や家が 流れてる」
「どこの国の話かって言ったら、『ヤパン(Japan)』と言う。びっくりしたんですが!」
 インドネシアで ご覧になったんですか、あの映像。
「はい、はい」

「それで、帰って早速、入れるようになったら、現地調査に入りました。3回 行きましたけど」
「不思議に、新日本製鉄で植えられたり、イオンで植えられた シイ・タブ・カシ類は、釜石の北まで、シラカシ(白樫)も」
「新日鉄の 釜石製鉄所なんか、だいぶ 壊滅的に破壊されたけど、残ってる白樫は、10メーター以上」

「そして この、今、不幸な問題が、起きまして、今度 森づくりを やって戴くことになっています、たとえば、この 南三陸町の」
 はい
「あの町長、非常に 熱心でございますけど」

「そこの斜面は、大津波が来まして、全部 ダメになってる」
「役場も みんな、疎開してる訳ですが、そこに大きな タブの木が、…ここにありますけど 写真が」
 それ 残ってますよね、これねぇ。
「そこで 火が止まってる訳です」
 見て、このタブの木の…
『根が深いってことですか?』
 あのね、シイ、タケ、…シイ、あの…
「タブ・カシ類は」

 あのね、ちょっと話しますと、針葉樹ってありますよね、松だとか、ヒノキとか。
 あの 針葉樹ってのは、根が浅いんです。

 シイ・タブ・カシって、この照葉樹ってのは、根っこがね、しんこーせーがある…深い。
「しんこんせい(深根性)、ちょっこんせい(直根性)」
 直根性。
 深く 真っ直ぐ行く、シイ・タブ・カシ類は 根っこが、照葉樹は ガーっと、だからね。

 松林って、以外に ダメなのは、根が浅いんです、針葉樹だから。

 で、さっき出てきた 新日鉄だとか、イオンと云うのは、宮脇方式の 森を作る運動に、ずっと 積極的に 参加してらっしゃって、
 今、東北地方にあった、新日鉄だとか、イオンに植えていた 宮脇方式による、作った森は、無事だったと云う お話を、今 終わった、と云うところですね。
「はい、そうです、はい」