「はい」
復興構想会議 御中と云うことで、宮脇さんが、津波から 命を守る【森の長城プロジェクト】と云うのを 提案なさっていて、
「はい」
これは、その、宮脇方式による 植林と云うのは、一種 独特の方式でして、
『はい』
数十年前は、学会からも、世間からも、本当に 冷たく扱われたんですけどね。
「は」
これは、どう云う ことかって云うと、…
その土地には、…
その土地が、最も 適している木が、あるはずだと。
『んー』
これは、せんざい しぜん しょくせい(潜在 自然 植生)って 云うんですけど、
これは あの、ドイツの、…
「ラインホルト チュクセン教授に 学んだ」
(※ 宮脇さんが)恩師に 学んだ。
(※ 雑草の研究者だった 宮脇さんの論文を読んで、宮脇さんを ドイツに呼んだ)チュクセンさんて方が、言い出したことなんですけど、
潜在自然植生。その土地で、
「はい」
人間が もし、まったく、活動を 止めたとしたら、
「はい」
その土地が 持っている、何て云うのか、…ちからに、1番 合っている 植生、
どう云う木々が、そこで 生えていくかって云うのは、決まってるはずだと。
それを、元々 その土地に、…
人間が いなかったとしたら、
本当に 繁茂している植物が、あるはずだ と云うのを 訴えたのは、チュクセン先生なんですけど。
それで、その(※ 潜在自然植生に従って)森を作れば、非常に 強い森になる。
「そうです」
「いやあ、久米さんは、大学の 生態学の教授よりも よく知って下さってる」
へへ ハハハッ
『えーッ』
「上っ面のことは、みんな 分かりますけど、本当が 分かってないんです」
「大事なことは、今 おっしゃったように…」
「化粧も(※ 目に見えるものも)大事だけど、やっぱり 中身(※ 本質・本性)が (※ 見た目 以上に)大事(※ 周囲に及ぶ影響が大)なんですね」
「ですから、その 背骨の森…」
「もし 人間の影響(※ 干渉)を、ストップ(※ 排除)したときに、そこの 自然環境の層(※ 立地条件や気候)が 支える(※ 支持する)、緑(※ 植物群)…」
「日本の 国土の 98% は、地域(※ 潜在自然植生)によると、森だったんです」
「で、今の、1億2千万の(※ 日本人の)92.8% が、住んでいる(※ 土地)の(※ 潜在自然植生)は、今 おっしゃって下さった、シイ・タブ・カシ類の 照葉樹林」
「それは 私の、60年 足で調べた結果では、…わずか 0.06% しか、残ってない」
「本来の ポテンシャルの…」
ほとんどない。本来の ポテンシャルを 持っている 森って云うのは、日本には ほとんどなくて、もう 二次林(にじりん)なんです。
「そう、おっしゃる通り」
後から人間が 勝手に作った、植林したりなんかしたもんで、本来の森…
『生えるべき?』
まあ あの、先生が おっしゃるには、だいたいね、
オラウータンから 我々の祖先が 分岐したのは、500万年前だって云うのが、最近の定説なんですけど。
500万年前から、人類のもと みたいなのが 生きてるんですけどね、
そのうち 499万年は、森の中で生きている。
「そうです」
うちら、
「いやあ、久米先生、よく読んで下さっている」
ハーハッハ
「だいたい、こう云うとこに出て、案外 読んでない人が、けっこう いるんですけど」
僕、読むのが趣味ですから。
「いやあ! 素晴らしい」
『残り1万年は、何ですか?』
森から出てきた。森の中で、大きな獣(けもの)から、動物から、逃げまわってた訳。うちら 人間のもとは、
で、1万年経って、ようやく出てきた ところが、
たとえば スペインなんて国はですね、大航海時代が あって、
イギリスも、大航海時代が あるんですけど、
船を造るためにね、森を、切りつくしたんです。
「そう、そうです、はい」
スペインも、イギリスも、
「あるいは、家畜の放牧によって、(※ 森は)破壊された訳です、はい」
羊とか、豚だとか 放牧しちゃって、…
みんな 下草を食べちゃうでしょう、羊とかなんか。
これがね、話は どんどん 複雑に なるんですけど。
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