タフな ご自分を 基準にして、親切かつ 丁寧に、
私の心を、切り刻んで下さいました。
『意外と消極的だよね』
…挨拶だけは 威勢が良いのに、言われた以上のことを やろうとしていないように 見える私を、あなたは怪しんでいました。
…申し訳ありません。これでも 精一杯なのです。
…倒れそうなのです。
…休みたいのに、休めない。
…苦しいです。情けないです。
…なすすべがないので、無理やり笑っています。
…隠れたい、彼岸に渡りたいです。(この世では 私は、休息も取れそうになく、貧しい上に、孤独だからです)
…もう食べられなくても良いです。
…申し訳ないですが、あなたが望むような 同胞(要領よく、姿よく、いつもソフトな語り口で、菓子を摘みながら、軽々と作業をこなしてゆく、惚れ惚れとするような、堂々とした、かけがえのない歯車)には、なれません。
…あなたが、親切心から、私を、自分と同じレベルまで 引き上げようとして下さっていることには、大変、感謝 申し上げますが、
…私は もう、1本の藁(わら)さえ 担(かつ)げない、(見えない重荷を背負った)馬なのです。
『ミスして 覚えることもあるのだから、怒られることを恐れて、言われたことしかしないのは 卑怯では?』
…前面に出て 丁々発止する作業と、
…後方で始末をつける 地味で単調な作業があり、
…上長から 私は、主に 後者を命じられてきました。
…私だけに 任されている、任務も あります。(最初は、担当者は 私の他にもいた。しかし、他の方は、『単調な仕事は眠くなる』とか『早く スキルアップしたい』と 希望されて、配置が変わり、私1人が かかわることになった)
…あなたが『楽な作業』と言い、
…『片手間で出来る』ような『怒鳴られることが少ない』と『いつでも出来る』と 噂されている作業を、
…確かに 私は、平素、有り難くやっています。
…その作業の裏に、たくさんの方が介在し、たくさんのドラマがあることを感じ、感謝を忘れまいと思っています。
…あなた方が『退屈』と言い、 半分 バカにしている作業を、私が よろこんでやってきたのは、
…単純作業に 生き甲斐を感じていた訳でも、楽だから でもありません。
…頭も良くなく、精神に余裕もないが、
…与えられた仕事は、何でも 一所懸命 よろこんでやる意気です。
…必然的に、平素は、地味な作業の末席に 配置されています。
…自分たちと同じように、華麗に 活躍しようとしない私は、
…確かに、消極的に 見えるかもしれません。
…私には、自分を抑圧している 自覚があります。
…しかし、そんな私を 卑怯と見て 批判するのは、あなたの問題です。
…配置した人(使う人、上役の人)は、地味な作業を 黙々とやる人間も、必要としています。
…私は それに、応えているだけです。
…後方支援の私が、前線に かり出されたときに、オタオタしていると、
…目障り極まりないことでしょう。
…あげ足を、何度も 取りたくなったり、
…『いちいちメモなど取らずに、覚えなさい!』 と 言いたくなったり、
…『余計なことを 言わない!』 と 言いたくなるのも、分かります。
『溜め息などつくな! 他の人の 溜め息と 違って、重苦しい。陰気がうつる』
…立場が逆なら、私も 同じことを言うかもしれません。
…たとえ その溜め息が、1日に1度でも、
…連続 数時間の作業の 終わり間近でも、
…空腹と風邪と 目眩に耐えながら、詰めていた息を吐いたのでも、
…甘やかしては、相手の為にならないと信じて、
…周囲の人から 常々、『優しい語り口、親切な先輩』と 褒められている自分は、何を言っても良いと思って、
…相手が、藁(わら)1本の重みにも耐えかねていて、
…言い方が どうだろうと、ムチを入れたら 崩れ落ちるかも、
…なんてことには 気づかず、想像もせず、
…相手の 一挙手一投足を 裁いて、
…まったき(100%の)善意で、倒れる寸前の馬の背に、藁を載せるかもしれません。
…私は 耐えきれないかもしれません。
…耐えられずに 終わるとしても 私は、
…悪意なき あなたの暴力を、
…思慮浅き 善意を、
…ありのままの私を 否定し、許さず、
…劣った私を利用して、自分が『優しい人』だと云うことを、周囲の人たちに アピールし続けて、
…その結果、私が自殺しても 意に介さないであろう、
…あなたの 無邪気さを、
…私の 心の闇(被 虐待の後遺症:精神的 戦時下モード)に 感応し、
…その闇を展開し、
…優雅な 自覚なき 嗜虐者となり、
…正義のつもりで、容赦なく相手を責め、
…相手が 自分の望む姿に 変化するか、消え失せるまで、執拗な批判と干渉を 止めようとしない、
…喜々として、弱った者を 死の淵に 追い詰めていく人を 演じて下さった あなたを、認めたい。
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