鳥居の前に たどりついた。
先週の 土曜日のことだ。
特急に乗って 行った。
いつもの 倍以上の運賃がかかったが、
門前払いを喰らわずに済み、さいわいだった。
土佐の山に生えていたのと 同じ草が、
(笹の葉を 太らせて、丈を短くして、
軽く ウエーブを かけたような、
かすかに、波をうったような形の 草の葉が)
夕日を浴びて、光っていた。
ひと群れのコケも、光っていた。
半月ほど前、体調を崩した。
鍼治療師も 匙を投げた、そんな自分。
(もう 森から帰りたくない)とか、
(寂しく、ひもじく、自分を笑うことが精一杯の 人の世には、戻りたくない)とか、
(森の露に なりたい)とか、
(土に帰したい)などと思っても、
死ぬことは 叶わない。
足を棒にして、
木と草の群落(森)に 押し出されるように、
人の群れに 戻される。
愛しあった人間同士が、
物理的(身体的)に接触しなくても、
お互いの魂の一部分を、譲り渡してしまうことが あるように、
人と自然(森)も、
生命が混ざりあう(?)ことが、あるのだろうか。
(何故 行きてる?)
(私の場合は、多分、森が あるから)
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