山本 夏彦さんの 弟子と知って、期待しない訳には いかない。
デビュー小説「塀の中の懲りない面々」以降、単行本に なった エッセーは、殆ど(買って)読んだ。
夏彦の 弟子は、期待を 裏切らなかった。
◆ 中学の時分、ある教師に、
『お前は 将来、学者になる。俺の予言は、外れたことがない』と、言われた。
『社会に 有害な、末恐ろしい 化け物』と、家で 洗脳されていた 子ども(私)は、
明けても 暮れても、死を 考えていて、
宿題を 真面目に やるくらいしか、能が なかった。
宿題のノートに こもる、ただならぬ 気配を 察した(らしい) 教師が、…
戯れ言を、言ったのだ。
IQは 並だし、真面目に 勉強する 生徒だったのに、
実力テストは、いつも、担任が 不思議がるほど、悲惨な結果だった。
(学んだことを、長期 記憶できないくらい、脳が弱ってた。…被虐待の 御陰かと)
首をかしげる 教師はいても、
原因を 見抜く 教師や、救助してくれる 教師は、皆無だった。
『将来 堅気の 社会人に なる』予言、外れないと いいなぁ…と、子どもは ぼんやり 思った。
けど、ぼんやり 思った だけでは、生活は 変わらない。
学者に なるとしたら、自然科学の 分野だろうと、高校では、理数系を 選択したけど、
物理が、全然、分からなかった。
私立大学の 海洋学部なら、行ける 成績だったけど、経済的に 無理だった。
国公立大学を 目指して、一浪したけど、千点満点の 共通一次で、200点しか 取れない私が、入れたのは、…短大の 家政科だけだった。
教師の予言は、外れた。
短大の 図書館で読んだ、…
三島 由紀夫 全集(の中の、戯曲と エッセー)、
別役 実(べっちゃく みのる/べつやく みのる)の、不条理ドラマ。
小学校か、中学校の 時分に 読んだ、…
斎藤 隆介、
宮沢 賢治、
アンネ・フランク。
…若かった 私の脳に(断片的にでも)、残った 本の著者は、それくらい。
教養や、長い小説や、映画は、…
脳みそか 懐に、余裕がある 人のもの。
(私には 縁が なかった)
だけど 私も、生きて行かなきゃ ならない。
…なるべく 幸せに。
「幸せに生きるために、大切な(必要な)のは、希望と 仲間と 自由だ」
安部 譲二さんの エッセーは、そんな(小学校の)某先生の 教えを、思い出させてくれる。
◆『RAINBOW 二舎六房の七人』は、手元に ない(生活のために 売った)けど、…
アンチャンと マリオ、スッポン、キャベツ、バレモト、ヘイタイ、ジョーと メグ、節子さんと リリィさんの ことは、忘れない。
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