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2011-10-25(Tue)

生きるために ⑬

(ドクターXに もの申す)
…以下、ほとんど引用

> 誤解のないように書いておくが、私は、普通に 内科の外来などで、(医師として)仕事をしている。
> その時は、ここに書いたような、『哲学的』なことは話さず、【非常に無難】な『常識的』な姿勢で、診療や カウンセリングを行い、
> 『自殺企図(じさつきと)』のありそうな患者さんは、紹介状を書いて、診療内科か 精神科に まわすことにしている。

> 何らかの理由で、紹介できない場合は、自分で【非常に無難】な、カウンセリングをしている。
> それは どうやるかというと、いわゆる『受容』である。

> 自殺者の多くは、(誇りを持って 死を選ぶのではなく)
> 何らかの悩みを持って、いたたまれない感情が強くなり、ついに、自分を害してしまう、などのことが多い。

> だから、その『何らかの悩み』を軽減するために、一般的に、精神医学では『受容』というのを行う。
> 受容とは、『その人の話を聞いてあげて、ともかく理解するよう【努力】する』ことである。

> これが1番重要なことで、その患者さんは、
> 『自分の話を聞いてくれる人がいる。自分の悩みを理解しようと【努力】してくれる人がいるんだ』と思うだけで、救われる(精神的なストレスが、多少 減る)場合がある。

> カウンセラーによっては、さらに 何らかの『アドバイス(助言)』を行う。
> しかし、アドバイスは 非常に難しく、その患者さんに 受け入れられない場合も多い。

> 実際には、それを実行できないことが多い。
> それが できるくらいだったら、はじめから、病院になど来ないからだ。

> だから 私は、『受容』に徹しており、精神的に 大きな問題を持つ方に対しては、余計なアドバイスは 極力しないことにしている。

…【非常に無難】と云う言葉に 括弧をつけたのは、ご本人じゃなく てんてこまいまい。
…診療内科や 精神科の医師には(ドクターXのような【おそれ】を持たずに)、クライアントの精神状態を悪化させて、平然としている人もある。
…皮肉だけど、現実だ。

…精神科医や 心理学者や カウンセラーの(習ったことがない問題に 出会ったときの)振る舞い(狂態)を、
…てんてこまいまいは 数えきれぬほど見せてもらった。
…(治療費と云う名目の【施し】を クライアントに要求しながら、自分だけを守ろうとしていた)

…今の日本で、精神科や心療内科で、時間をかけて カウンセリングを行うのは、初診のとき(1回)だけ。
…2回目以降は、血圧を測ったり、薬を処方するための 問診をして終わる。

…オプションで、臨床心理士の カウンセリングを受けられる場合もあるけど、
…45分で6300円とか、60分で21000円とか、高額。
…(健康保険が効かない)
…必要不可欠な治療ではなく、贅沢な治療と みなされている(ようだ)。

…悩みが重く、大きく、複雑かつ 貧乏な(それでいて、鬱病や 統合失調症などと云った、深刻な病気とは 診断されない:障碍者としての救済対象にない)人間が、
…精神科や 心療内科の医師から【受容されることは、物理的に ほとんど不可能】と云うのが 現実。

…よく、知ったような人が、賢しらに言う。
…『神は、あなたに耐えられない試練は 与えない』とか、
…『人(家族)に構わず、自分の幸せだけを考えなさい』とか。

…神を信じ、好転する人も いるだろう。
…しがらみから解放(保護・隔離)されて、自分の救済に 専念できて、回復する人も あるだろう。
…そう云う人には、追い風(天の はからい?)も あったはずです。
…『誰にでも可能』とか、そう出来ないのは『当人の努力不足』とか『自業自得』などと、決めつけても始まらない。

…悩みが重い人は、繊細で 考え過ぎの場合もあるし(てんてこまいまいは違うけど)、
…周囲の人から『加害者』や『感情の受け皿』の役目を振られて、それを負い続けた結果、
…1人の人間の 処理能力を 超えた問題を 抱え込み(責任を押しつけられ)、身動きが取れないことがある。

…いたたまれなさを払拭したくて、人に役立ちそうなことを 人の見ていない処で 遣ってみたりするけど、焼け石に水で、
…(自尊心の修復を企んで、善人の真似をするとは、卑しいぞ お前)などと、自己嫌悪するにいたる。

…すべての道はローマへ通ず、と聞くが、
…すべての行いが、自己否定に結びつく。

…長い間、周囲から否定され続けて 学んだことが、
…「少しでも 気を休めたいなら、誰よりも先に、自分に 悪い評価をつけて置け」だったりする。
…先まわりして、衝撃に備えろ!
…肉を斬らせて、骨を断つ…っああ! こっちの神経が 切れた?

『その人の話を聞いてあげて』
『理解するよう努める』
『これが1番重要なこと(受容)』だと、
現実の天才医師(プロ)が 書いている。

てんてこまいまい(地を這う虫)は、素人だけど、医師がマニュアルとして理解していることを、身体感覚で知っている。
何故、受容が鍵なのか?

『自分の話を聞いてくれる人がいる』だけでは、
(また 人に 迷惑かけちゃった)
…自己嫌悪、で終わる可能性がある。
(下らない自分の悩みにつきあわせ、貴重な時間をドブに捨てさせた)
…自傷行為、に至ることもある。

「受容に徹する」意義、「精神的に 重い問題を抱えた人に対しては、余計な助言を避ける」意味は?

相手の気力(生きる希望)を 回復させるため。
『相手の話を聞いて理解する』ことが最重要ではない。
「相手の存在を肯定する」ために、会話を利用するのだ。

『理解することを、1番重要だと思っていた』精神科医は、
泣くことしかできなかった(10代の頃の)てんてこまいまいを、怒鳴りつけ、罵倒(人格否定)し、回復を大幅に遅らせる きっかけを作ってくれた。

「医者は人をなおすにあらず」
「人をなおす手伝いをするのみ」
「なおすのは…本人」
「本人の気力だ!」

…思いあがってはならないと(夢の中で)、ブラック・ジャックは(恩師に)諭される。
そうやって、初心を忘れないのが、名医のゆえんか。
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