雪の中を、無理矢理、自転車で職場に向かった。
路側帯には、10cmくらいの雪が積もっており、仕方なく車道を走行していたら、
心ない自動車が、クラクションを鳴らして追い抜いて行った。
自転車(軽車両)が、車道を通るのは、法律では正しいことだけど、
交通弱者を邪魔者と見なして、排除したい四輪車のドライバーは、クラクションを鳴らす。
雪の中を、ヨロヨロ、ヒヤヒヤ、仕事に行かねばならない、貧しき者の心を、
踏み潰して行く。
信号のない横断歩道のたもとに、歩行者が立って(待って)いても、
自動車が止まらないことが多い。
そんなことが、常識と化している社会(日本)だから、仕方ないのか?
『車は、急には止まれない』と、言い訳して、
あらかじめ、スピードを落とすことをせず、
自動車(強者)が、歩行者(弱者)を待たすのが、当たり前の世界を、私は悲しく思う。
職場では、穏やかに仕事が出来たが、
私の着ていったセーター(キリンみたいな柄)について、先輩に注意を戴いた。
『けもの柄の服は、日本男子の大半は、不愉快に思うもの』と、インターネットの記事を見せて、説明して下さった。
「人に嫌われたって、全然かまわない」
強がりを言ってみたけど、…
もらって1回しか着てない服(古着)だけど、あたたかいけれど、
着心地は良くなかったし、職場に着ていくのは、もう止めようと思った。
朝には雪が止んでいたけど、積もっていたので、
自転車を押して、雪の道を、歩いて帰宅した。
安全な道をと、遠回りしたのに、坂道で転倒して、頭を打った。
約1時間後に帰りついたときは、力が抜けていた。
それから1週間、ほとんど動けなかった。
めまいと吐き気がして、起き上がることや、水を飲むことも、困難だった。
仕事は、休まざるをえず、森にも行けなかった。
独り暮らしは、気楽だけど、
ひとくちの水が欲しくても、
立てず歩けず、水道の所まで 行けない間は、どうしようもなく、
寝転がったまま「水…」と思いつつ、半日くらい、うとうとして、
歩ける力が戻るのを、待つしかなかった。
まだ、のどが痛む。たまに めまいがするけど、頭のコブは治った。
歩ける。仕事に行ける。
職場では うれしいことがあった。
仮眠室に、フックがついた。
仮眠室の利用者ノートは、紐でドアのノブに 掛けることになっていたけど、
そのドアノブは、レバー式で、開閉のたびに、下に下げるので、
ノートが、床に落ちてしまうことがあった。
落ちたノートが、ドアの下で開いて、つかえて、仮眠室になかなか入れない、なんてこともあった。
師走に「フックをつけてほしい」と、上司に お願いして、もう あきらめかけていたのが、先日、取り付けられていた。
とてもありがたく、うれしかった。
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