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2010-04-30(Fri)

青い瞳のステラ、1962年夏…

馴染みの酒場が 半年前、繁華街に引っ越して行った。
めでたいけど、…
気軽に寄れる 近所の遊び場が、ひとつも なくなってしまい、
大声を出せる場所が また減った。

昼間は唄えない 生き物(私)の耳に、
雀、シジュウカラ、ウグイスの 声が届く。
すべての会話が 優しく美しい。(凄いことだ)

優美ではない 鳥もいる。喜怒哀楽が あからさまな、吠えるような鳥も。
それはそれで また、いさぎよく 美しい。
余計な欲が 無いから、美しいのか?

『余裕ができたら、新しい お店に行きましょう』
Oさんが言う。

『楽しみ』と 言ってはみたけど、私は もう、終わった気分。
マスターが恋しい 訳じゃなし、…
遠い夜道を ひとりで帰るのを 想像しただけで、気が滅入ってしまう。

『何故 この歌を唄うの?』
尋かれて困った歌を 思い出す。

理由など 私にも分からない。
(歌詞も 理解できていない)

【ステラ】と【おれ】が、
 母と子なのか?
 恋人同士なのか?
 それさえ 分からなかった。

ただ、…尽くす女が【前提だった】世界から 逃れたくて、唄っていたのかもしれない。

『女が女らしくないと 男が駄目になる』とか、
『わがままを許さない女の罪』
…そんな歌の世界が、嫌だった。

(言論の自由も、表現の自由も、内助の功も、鶏鳴の助も、決して 否定はしないけど)

お互い様の意味を 取り違えたような、…
パートナーに、ママの役目を 求めているような、若い男の歌なんて 願い下げ!

…などと 思っている私が、
…気がつけば、そんな歌を 唄っていたりするから(男の気分で)、恐ろしい。

歪んだ価値観(男尊女卑)の下で 育った、後遺症か?

ステラの世界には、支えあう男女は いても、
もたれかかる男や 女は、いない感じ。だからいい。

『陰で支えるのが女の美徳、その逆は 真ならず(男は違う)』と云うような 偏った空気が、どれほど(容赦なく)、
息つく暇もないほど疲れた人(男女問わず)を、
追い詰めてきたことか。
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