知識を得たり、技術を身につけたり、目から鱗が落ちるような「いいこと」が、…
気が滅入ったり、悔やんだり、暴れたくなる(義憤を覚える)ような「嫌なこと」より、多いといいな、…漠然と そう思ってはいた。
【養護学校や保育園で 働いていた】と 云う先生が、何人もいて、
そう云う 現場を知る人の 授業は、聞き逃(のが)すまいと 思った。
先生に、期待した つもりはない(何かを 求める気は、…最初は なかった)。
ただ、現場の話を 聞ける機会が、貴重だと思った。
先生がたは、合格率が低い 保育士資格試験に 狙いを定めて、授業を進めて下さった。
それは、【職業訓練生】と【訓練を委託された専門学校】の、輝かしい未来を 願えば、当然の ありようかもしれない。
そのことに感謝し、よけいなことは考えず、(会計士の試験より、合格率が低いと 噂される)保育士試験に 臨むのが、上手くやる コツだったのかも しれない。
だけど 私は、試験以外のことで、頭が いっぱいになった。
【訓練生】と【学校】の前に、【福祉を必要とする すべて人】の、明るい未来を 考えなければ 始まらないと思ってて、
そうでない気配を感じると、憤慨する。
なるべく穏やかに、感情を排し(冷静に)、切り口を変えて、先生たちに 尋ねる 自分がいた。
わずか 3ヵ月の ご縁なれば、…いい貌(かお)を 見せて戴けそうな 機会は、1瞬たりとも 逃したくなかった。
いい貌(かお)が 見えにくい(苦手なタイプの) 先生であれば あるほど、喰らいついた。
…蝿のように、思われたかもしれぬ。
…疲れてしまった。
良い貌(福祉の担い手を 育てる人として、尊敬できる言動)を 見せてほしいと云う、…
切なる願いを、受け止める 気のない人を わずらわすのは、もう よそう。
相手のない【問い】は、この仮想海岸に流し、忘れよう。…
◆ 訓練生2人に 尋ねてみた。
『施設育ちの子は、昔は、法律上 障碍者と 同じ扱いだった。健常者なのに、障碍者と同一視されてると 知った子は、ショックを受けたものです』と、先生が 語ったことについて。…
「そこで 話を終わらせたのでは、障碍者差別では? …と、私は 思っちゃった」
「障碍者(弱さを持った人)は、集団の精神を 健全にするために、一定の割合で 生まれてくる。大切な 仲間ですよね」
「福祉を教える人なら、そこまで言わないと 手落ちだと、私は 思ったのですが?」
『障碍者と 同じ扱いで、養護施設の子が ショックだった話は 覚えてるけど、授業に ついてくのが 精一杯だから、(あーそうか)としか、思わなかった』
『言われてみれば、そうかもしれない』
「私が 考えすぎかな?」
『良いのじゃない? 先生は、よく言ってるもの。暗記だけじゃ 駄目だって』
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