U先生
昔、ある臨床心理士に 言われました。
『君は 治るために、たくさん 泣かなければ ならない』と。
生きることを肯定できるなら、何でも遣る覚悟でしたが、…
何度か通って、
『手遅れ』と言われ、
叩きつけるように お金を払い、田舎道を帰ってきました。
待合室には、その人物と 妻子の(プロが撮影したとおぼしき)写真が、飾ってありました。
『運が良ければ 君たちクライアントも、こんな 幸せ家族になれるかも』とでも、言いたかったのか?
悔しくて悔しくて、…苦しんでいる者から 金銭を むしり取り、更なる苦しみを 与えてくれた御礼に、
家ごと、火祭りにして差し上げたいと しみじみ思いました。
でも、私の怒りは、その程度でおさまる 軽いものでは なかったので、止めました。
先日 U先生に、
『回復が起こると、泣けるときが 来るはず…』と、言われた気がします。
よく覚えておらず、恐縮ですが、
① 感情が解放される…と 云うような、意味でしょうか?
② それとも、泣かないと 回復できないと云う『定説』でも、あるのですか?
『泣かなければ いけない』と決めつけられ、治療の体を なさなかったとき、
そこで終わって たまるものかと、別の道を探しました。
【泣かなくても、心の底から笑うことで、自分を癒す方法もある】と云う、心理学者の本を見つけて、やっと安心しました。
それが、今 揺らいでいます。
③ 治癒の兆しに、大量の泪あり と云うのは、どんな根拠に基づく 生理現象ですか?
説明して戴きたく思います。そうでないと、不安でたまりません。
;^_^A
『泣かなければ いけない』と されているものに、産声があります。
生まれた瞬間に 大声で泣かないと、何かが切り替わらないと、信じている人が 多いけど、…
他の陸上動物、哺乳類のお産は、静かなものだそうです。
(いちいち泣いていたら、天敵に狙われます)
人間は 頭が大き過ぎて、お母さんが苦しむのは 珍しくないかもしれませんが、
元気に生まれた 幸せな赤ちゃんを、無理に叩いて 泣かす必要など、まったくない。…
泪なしに 回復してもいいと、思いたい。…
それが無理なら、不安だけでも 消したく思います。
◆ 耳なし芳一を 助けた お坊さんも、
キリスト教の教会で 懺悔を聞く 神父さんも、
花の精(フラワー・レメディ)も、
その時期では ないのに『彼岸へ赴こうとする』人を、
「生きよう」と思い直させる 精神の治療者だと、私は認識しています。
自分を責める気持ちが 強い私は、
鏡をまともに 見られません。
何時まで生きているのか 罪人が、…と思うからです。
(何時になったら、まともに稼ぎ、親を安心させるのかと、無邪気な顔で 母が急かすので、これも辛い)
U先生、
この3ヵ月で 先生から学んだことは、
日本の臨床心理学が、
診断や分析だけで 手一杯らしいことです。
治療者であろうとする、先生のような方に会えたことを、うれしく思いつつ、…
治療の手応えや、希望(光)らしきものが、何も 見えません。
…心細いです。