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2010-02-10(Wed)

野獣の木

『くだらない心理分析なんか、お断わりだ』
昔のドラマの台詞(せりふ)で あった。

『カウンセリングなんて くだらない! お金の無駄! そんなの 貴女に必要ない!』
数年前 友人(年長者)が、言った。

この世には、心理分析や カウンセリングを、
『くだらない』と決めつける人が いるらしい、…何故?
(ずっと 不思議だった)

セラピストや カウンセラーに対面し、絶望したことが、数えきれないほど、私には あるけど、…
1人や2人(否、両手両足の指に 余る程度の人数)に、がっかりした くらいで、業界(?)を 否定する気には、なれなかった。

「貴女の木を 描いてみますか?」
先月、臨床心理士さんに言われた。

眠くて だるくて、これで何が分かるの?
…と、嫌な 感じがしたけど、どうせ遣るなら 遠慮なく…が、身上の 野獣君のこと。
どーん と太い幹に、もこもこと 葉を繁らせてみた。そして、…
水道か 泉のように、(幹から 「水」を吹き出して、周囲の生物に 振るまっている 木の話を、思い出し)
幹から、こんこんと水が湧き、地面に池ができ、そこに魚が棲んでいる…図になった。

「異常さが際だっていますね、よくバランスを取っていますね、自己憐憫に陥らずに」

自覚症状があるから(尋常でない罪悪感に 苦しんでいるから)、食うに困っているのに、(ますます 食い詰めることになるのに) 臨床心理士さんの処に、行ったのですが、…
改めて言われると、悲しかった。

私だけじゃなく、私の作品(!?)まで異常だなんて。

妙なものだ。検査用に採られた血なら、異常があると言われても、さほど動揺したことはない。
けど、内面を表現した、願望を含んだ絵画を 判断材料に講評されるのは、…
気持ちが凹む 体験となった。

あの太い幹は、バイトしていた頃、よく 寄りかかって休んだ、八幡さまの木の イメージだった。…
繁った 葉の部分が 小さめなのは、…
大木(枝葉に手が届かない照葉樹)に 寄りかかっている記憶が強く、幹の太さにくらべて 葉の印象が薄かったことと、
自分を擬木化(?)したら、根まで含めた 樹木全体の中では、頭(照葉樹の 葉の繁った部分)は、そう大きくないと 感じたから かもしれない。

他にも たくさんの質問に答え、総合的に分析され、…
なんとなく 納得できたから、こだわらなくても いいと思うけど。…

『木の絵』の診断の場面が、
録画されていて、再度 見られるとしても、多分 私は、よろこばないと思う。
あれを 素晴らしい時間と感じたり、
高尚な診断とか、
目が開かれたとか、
ありがたいとか、
自分を 大切にしたくなる啓示とか、
癒される予感には、やはり感じられないと思う。

そう云う時間を、
くだらないと 言う人がいるのは、分かるような 気がした。
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2010-02-09(Tue)

希望

浜松の勇者に 予約を戴きながら、再び電話できなかった。
「浜松の勇者」とは、カルトの検証サイトで紹介された方で、私が勝手にそう呼んでいる。

私が投げた石(言葉)に傷つきながら、
「周囲や先祖に感謝できないなら 手足や目に感謝して、自分を大切にして」と云う言葉と共に、紹介してくれた人がいた。

浜松の勇者(harmony代表)
池谷直士(いけや なおひと)さんは、身体に 重度の障碍(しょうがい)をお持ちで、健常者のサポートなしには 健全な日常生活を維持できない方だけど、
ハンディを補って余りある洞察力と 実行力を発揮し、家庭を持ち お子さんを育て、地域に根ざした 福祉活動をなさっている。

あまたの治療者が 匙を投げた 野獣に相対しても、自然体で いて下さると思う。…

「水を飲む気のない馬に、水を飲ませることはできない」
相談サイトで、そう書かれ 笑われたことがある。
言論の自由は 否定しないが、…書く所と 相手を間違えたら、怖いことに なりかねない。

助けを必要とする者を 呼び込み、…傷が深すぎて 手に余る相手であれば、信者を使って『出てけ』とか『死ね』と言う。
それが 宗教家(人を教え導く方・魂の医者)の、やっていいことでしょうかね。

ブラック・ジャックが、治療者の鏡のように 愛されたのは、患者を死なせたとき、その悲しみを 引き受けるような人だったから(相手の自己責任で 済ませなかったから)でしょう?
違いますか 手塚先生?

相談サイトも 心理学者(祈りの専門家)のことも、カルトの検証サイトで教わった。
志があり 救われた人もいたから、紹介されていたのだろう。

秋葉原無差別殺傷事件のような災害、2度と起こしちゃいけない。
でも ネットで人気の聖職者には、当事者意識がないらしい。
仮想空間で 誰かにエールを送っても(命がけで言葉を探しても)、得るものが無いから かもしれない。

弱った者を召喚し、雑に扱い、さらなる傷を負わせて 放り出し、何事もなかったかのように、正義を語るのが宗教家なら、…
罪深い、と思う。

こんなことを考える 私が、嫌いだ。…
せめて 兎さんに戴いた、浜松の勇者とのご縁は、大切にしたい。

2010-02-08(Mon)

かなしくて眠れない夜

寒風 吹きすさぶ駅前で、妙齢の人に 呼びとめられた。

のどが痛く だるく、早く帰りたかったけど、…真剣に お相手しなければ、いけないような気がした。

統一を旨とする キリスト教会の人だった。

30分ほど 立ち話をした。

マスク越しに、半分 眠りながら 私は話した。

「家庭が大切、その通りですね」
「辛い家庭で お育ちになって、この道へ? そうですか、今は いい先輩や ご友人が たくさんいらっしゃる? 素晴らしいですね」
「合同祝福式(結婚式)には、出席されたのですか? 準備期間? ですか」
「アンケート? 世界平和は 実現できると思いますか? …既に実現している処も、あると思います。それを認め、それを種として、大切にしなければ と思います」

褒め殺しを した訳ではない。…

機械的に 彼女に届きそうな言葉を、探し 発し続けた。

たった30分でも、寒かった。…
彼女は、何時間 立ち続けていたのだろう?

夜の9時頃、(通り魔事件の犯人も、まだ捕まっていない町の)凍える路上に、女を立たせる。
そんな組織は、尊敬できない。

2010-02-07(Sun)

深謝

地域包括支援センターの 社会福祉士さんに連絡した。
(ようやく電話できた)

生活保護を 申請できずにいる理由、
なかば自棄になり 臨床心理士さんを 訪ねたことや、
「治療費用を貸してもいい」と、母が言い出したことを 話した。
(あまり先のことは 分からないけど、今月下旬、あの肚のすわった先生に、再度 予約がとれたのです)

「生活保護の人からも、5,250円とるのですか。高いところですね」と、言われたが、喜んで下さった。

治療費用を借りられる と云っても、遅すぎる気もするし、…
隙間だらけの 古いアパートの、寒くて 暗く ひもじい生活が、…
暖かい薔薇色に 変わった訳ではない。獣ののように むさぼる心が、調伏された訳でもない。
『お金貸したのに、期待を裏切った』と言われ、終わる可能性もあるから、…
油断はできないけど、感謝。

2010-02-05(Fri)

美しい目と 痛い目があった

ハクセキレイが、駅近いビルの前の 白いタイル(点字ブロック風)の上にいた。
思わず 声をかけたとき、
偶然 こちらを向いて、見上げるような しぐさをした。

丸顔だった。

スマートで シャープな印象の 野鳥だったけど、
正面から見た顔は 丸くて 愛らしく、そして端正だった。

駐輪場では、難儀している人がいた。
手助けしようと、隣の自転車を 後ろから押さえたら、…
ロックされて いなかった、スタンド(金属製の自転車立て)が 跳ね上がり、向こうずねを 直撃した。
骨に当たり、少し血が出て 腫れたけど、…
服は 破れなかった。(よかった)