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2010-06-28(Mon)

津軽

岩木山麓から 帰る日、タクシーは 滞りなく、弘前駅に 着いた。
私は バスの、他の方々は 速い列車の 切符を持っていたが、30分以上 待ち時間があった。

女3人は、買い物をした。

私は、仙台で会う約束の ご婦人(70代)への手土産を、キオスクで購入した。
(5百円で 9包入りの、箱入りの 焼き菓子)

これでも、私には 贅沢品だけど、
相手は、どう思ってくれるか 分からない。
よろこんで ほしいけど、キオスクの紙袋に 入れてもらった それは、
洒落も、気取りも、なかった。
(私 好み だけど、会う予定の ご婦人は、私と違って、上品な人だから、少し 不安だった)

シスターは、中身も包装も、上品な お菓子を、お求めになった。

シスターの胸に かかっていた 十字架は、木だった。

誓いを立てて、清貧に 生きておられる シスターも、交際費は 大変だったり するのかな?

買い物も 済み、
時間が 余って、
改札の前で、ぼんやりする 女3人。

目と鼻の先に、キオスクの ドアがあった。

何を 思ったのか、私は、
(いたずら心?)
キオスクの ドアを開け、…
『フフフ、私は これを買いました』などと 言った。

会う 約束の人と、同年輩の ご婦人方の 反応が、見たかったのかも 知れない。

「あら 面白いわね」
…2人とも、レジに直行したのには、びっくりした。

それは【津輕】と印刷され、…太宰治の本のような 体裁に なっていた。

太宰治が 人気者なのか?
ご婦人 と云うのは、幾つになっても 可愛いものが、好きなのか?
(中身が たくさんの大箱と、5百円の小箱があった。そのときは、小さい箱だけが 買われた)

仙台の ご婦人も、面白がって下さった。ほっとした。

太宰治のことは、…私は あまり 知らない。

でも、
正義を 語るときは、はじらいを 持て…と云うような、彼の姿勢が、
日本人の心に、響くのかな?
…と、私は 思っている。
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