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2011-08-06(Sat)

うなずく後ろ姿

断酒会で、喋り過ぎてしまうことを、私は恐れた。

ひとり当たりの 時間配分は、3〜4分。(参加人数による)
進行係は、順番を決めて、
「どうぞ」とか「お願いします」とか「ありがとうございました」は 言うが、…
長い話を(10分近く 話す人がいても)、止めたりしない。

『誰かに言われて』行動を改めたのでは、ダメなのだろう(治療に 役立たないのだと思う)。

(話したいことが たくさんあっても、譲り合わないと、皆の時間が なくなる)とか、
(話したいことが たくさんあるのは、自分だけじゃない)と、気づいて、
人を「思い遣る」気持ちが 発動するごとに、
(酒のない人生など、無味乾燥だ)とか、
(飲んでいるときだけ 緊張が解ける、唯一の安らぎが 飲酒なのに)とか、
(アルコールで リラックスできない人生など、恐怖以外の何ものでもない)と 思い込んだ、かたくなな心が、やわらかくなるのかも しれない。

正直かつ 真面目な、断酒中の アルコール依存症者の 集会に、参加させて戴き(精神状態の不安定な人が、少なからず いる中)、
家族にも感じたことがない、好意と 共感を覚えてしまった。

際限なく 口が軽くなりそう。
(これまで 聞き役が多かった反動が出そう?)

だけど いくら好きになった場所でも、野放図に ペラペラ喋る訳にはいかない。
(私の話は、精神治療の プロの精神さえ、壊してきた実績があるのだから…)

断酒中の皆さん(会員さん)を、ドン引かせることは 言いたくない。
けど言いそう。…
(困った)

だから、私は、2回目の参加の前に、アルコール依存症の治療施設がある病院を、受診した。

保険は きかない。(5千円かかった)
弟の名前を書かされた。
アルコール依存症の弟が、そこにいなくても、患者様として 尊重される。
そう云う システムだった。

2時間待ちで、ケースワーカーの面接が15分、医師との面談が30分。

そこで 医師に言われた ショッキングなことを、断酒会で愚痴った。
私が話したときに、目の前に坐っている人が、大きく頷いていた。
医師の助言のうち、アルコール依存症者の心情を 代弁していると思われた言葉を、選んで話したのは私だ。
それでも、そんなに はっきり、大きく頷く 後ろ姿を見たら、心に刺さるものがあった。

アルコール依存症に 陥った人の神経は、そんなにも 繊細だったのかと。
加害者としての自分を、思い知らされたようで。
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2011-08-04(Thu)

自助グループ

言いっ放し、聞きっ放しの断酒会。
『まと外れの助言者』や『感謝を表明しないと、呪いの言葉を吐く鬼』が いない。
相手のためと言いながら、本当は『自分の賢さ』や『自分の優しさ』に 酔っていて、相手が 自殺の準備中だろうと 何だろうと、思い遣りのない言葉を これでもか、これでもかと 繰り出す『偽善者』が いない。

2回目は、私も 献金し(百円)、記名した。(7月 第2週)
中央の会議席(長方形の机を、向かい合わせに 6台並べた席。お菓子が置かれている席)は 遠慮して、壁際の椅子(予備席?)に 坐った。

参加者は 約20人(私以外は アルコール依存症者)だった。

(家族だ)と思った。先週も思った。
何故だろう?

断酒して 20年以上の人、退院して 間もない人、…
アルコールに【反応する】身体に なった(飲んだら最後、幻聴、幻覚、妄想、暴言、暴力などと 無縁ではいられない身体に、なってしまった)人たち。

酔っぱらって、どんな悪戯をしたか、
どんな処で吐いたか、
如何に 自分勝手だったか など、
無軌道だった 自分を、語り合う人たち。…

家族への 複雑な想いを、滲ませる人。
孫に会いたくて【1日 断酒】を、続けている人。
妻子と別居中の人。

親に 遣らされた仕事が、辛かった人…
親の病(精神疾患)に 振りまわされ、苦しんだ人…
似ている。(私と)

厳密に言えば、自助グループで会った人や 語られたことを、ブログに書くのは、反則だろう。
だけど 私は、断酒会に参加するにあたり、そう云った【決まりごとについて、何の説明も されてない】のだ。

その事実を、私は 利用する。
聞いたことを、そのまま書いたりは しないけど、自分の言ったことは 書く。
依存症でも、断酒に挑戦している人たちは、愛すべき人たちだってことと、
その人たちの 共通体験については、書かせて戴く。
(アルコールの害を 識るため)

2011-08-02(Tue)

言いっぱなし 聞きっぱなし

断酒会のルールは「言いっぱなし、聞きっぱなし」

最初は、見学者として参加した。(7月の第1週)

参加者は 20人くらい。(私以外は、アルコール依存症の方だった)
ノートに名前を書き、献金を出し(百円玉を数枚?) 席に着き、順番に お話しをされていた。
(午後6時開始〜7時15分終了)

私は、何も 話す気はなかった。
(頑張って断酒している人が、意気消沈するかもしれない うらみがましいことを、言いたくなかった)
けど、最後に 促されて、喋ってしまった。

感想や助言は、言われないはずなのに、フォローされていた。
『こうやって家族を泣かすけど、断酒すれば変わるからね』

私が お客だったからだろう。
そして、断酒して 日が浅い仲間に、
『飲んだら こうして、周囲の人を 苦しめるのだぜ』と、念おししたのだろう。

2011-07-31(Sun)

あてのない伝言(義妹へ)

貴女からの リクエストを伝えた 末っ子から、以下のような 返信が来ました。
【メールを読む限り、もう入院が必要でしょう。
夏子さんも限界でしょうから、しばらく別々に暮らすべきでは?
役所のDV相談窓口に行き、アルコール依存治療が受けられる病院を探し、ケアマネなども利用して、さっさと手配した方がいい。
以前「てめぇいい加減にしろ!」みたいな手紙を送り付けたら、兄貴が逆切れし、夏子さんからも迷惑がられた事があるんだ(-_-)…
相談にのってくれっていうなら、会ってもいいけどさ〜…
こっちからは電話したくない】


弟(長男)には、十年も前に 愛想を尽かしたけど。
私や母(色や芸を売らない女)の前で、執拗に『水商売、宝塚、風俗嬢以外の女は クズ』と、言い続ける弟など、顔も見たくなかったけど。
(かたぎの女 不在で、社会が成立するか?)

貴女(弟の伴侶)のことは、大切に思ってました。幸せ 祈ってました。

弟(長男)は 私を否定し、
(親によると、私に『死ね!』と言ったことも あったそうです。私は覚えてない)
嘘を吐きまくり、
親の機嫌を とるために、私を貶めたり、…

父が大病したとき、
『これからは、全部 俺に任せてくれ』と、大言壮語しながら、
直近の先祖である、父母を 利用しつつ、陰では 悪く言い、
親の哀しみを 知ろうとせず、
観光ついでに、墓参りに行っただけ。…

(数年前、仕事中 電話が鳴り、父が出た。
『今、お墓にいる。酒かけていい?』と云う、弟(長男)の声。
『かけてくれるな』と 父。
隣で 私は、静かに 怒り狂ってた)

私は、亡き先祖に 親しんでいました。(心の世界で)

父方の祖父は 昔、相撲や剣道で 鍛えた人で、晩年(約十年)を 私たちと暮らしました。
『わしが怒ったら、息子を殺しかねん』と、
息子や嫁に 言いたいことも言わず、初めての男の孫(弟)を、ひたすら守ってた。

私(女の孫)は 二の次にして、弟を守っていたのには 訳があった。

雁(かりがね)の雄を、

弱い幼鳥を 守るような隊列を組み、先頭切って 飛んでゆく、…
家族の精神的支柱になり、弱い者を守る男児を、育てようとしてた。
(息子は 仕事ばかで、育児などしないから、わしが代わりに)
家内安全を 願ってた。

私は 祖父になり代わり、弟に 言葉を 送り続けたけど(十年くらい)、…
返ってきたのは、無視、嘘、あざけり。
(既に アルコール依存だったようで)

いずれ復讐するつもりで、自分を虐待してた 父の仕事を手伝い、
復讐(自殺もしくは逐電)しそこねて 経済的にも困窮し、墓参りにさえ 行けなくなり、悲しむ姉を尻目に、夫婦で娯楽三昧。

せめて、
『今度 嫁さん連れて、はじめて 墓参りに行くよ、姉ちゃん』とでも言われりゃあ、過去を水に流せたのだけど。

夏子さんは 以前、
『きょうだいなんて、離れてても、いざとなれば 助け合えるものよね』と、言ってた。
そんな 明るい夏子さんが、私は好きでした。

好きでしたが、…

信頼関係が 築けてないのに?
日頃 会ってない(電話や 手紙の遣り取りさえない)者が、…
困ったときだけ 助け合える?
きょうだいだから?
甘いのでは?

ヒトは、助け合うように 出来てる。…
弟夫婦は、親も きょうだいも 助けることなく、
【稼ぐための仕事】と【娯楽】と【遊び仲間】と【酒食】だけで よしとして、人生双六 上がるつもり?

…ふざけんな!
そんな怒りから、私は断酒会に行き、
「くやしくて、くやしくて」と 会員さんたちの前で 言いました。

弟の酒害は もう20年ほど。
治療(断酒)すれば 見なくていい地獄を、見たいですか、夏子さん?

2011-07-29(Fri)

K様

2月、3月に、貴重な本を戴き、ありがとうございました。
お礼が遅れ 失礼致しました。

ヒトが 進化途上の生物なら、
未来の人類は、こちらの信者の皆様のように、謙虚で 心根が美しく、汚れない身体をもっているのでは、と思えました。

もし 私に、無理に 塩水を飲まされた 辛い記憶がなく、
かつ、自分のために祈ることへの 抵抗がなければ、
お仲間にして戴けたかもしれない、と思ったことです。

私は、素直でいたら 生き残るのが困難な環境で、育ちました。
訳の分からないことで、連日 怒鳴られたり、無視されたり、殴られました。
(今 思えば、当時の親は 病んでいたのでしょう。ぼーっとした幼児の私を、諸悪の根元の如く 責めたのですから)

逃げ場がなく、助けもなかったので、反射的に、謝ったり、命乞いせざるを得ませんでした。
それで 命は落とさずに済みましたが、意に反して、謝り続けた(嘘を 吐き続けたとも云える)記憶が、私に 謙虚になることを要求します。

『自尊心があればこそ、他人を大切にできる』とか、
『自分を愛せない者には、他人を愛せない』と 言う方が います。

そう云う言葉に、私は 惑い、傷ついてきました。

しかし、自尊心を 育む機会は なかったけど、恥の記憶が あることで、他者を大切に想う者もいる。
(そう見えなくても、私は そうです)

『自分を大切にする人だけが、他者を愛せる』と 決めつける人こそ、あやしいかもしれない。
自分の価値観が、万人に通用すると、勘違いしている人かもしれない。
この頃は、そう考えられるようになりましたが。

平気で 嘘を吐く人(親)に、最近も振りまわされ、消耗していました。

本音で生きたい。無責任な嘘を 吐かない人と、助け合って。

性格に傷があり(精神疾患の 発作のように)嘘を吐く人を、責めたくはない。

心にもない 謝罪の言葉を 繰り返して、生き延びた自分を 許したい。

しかし、今更、自分の幸せを 祈る気には なれません。

(良きことは 人に譲りて、人を褒め、人 立ててこそ、人の人なる…)

獣のように育った私が、己を人と思える日、
健全な信仰が、邪教に狂う人々を 救済する日が、来ることを 信じて、
日々 励みたく思います。

就職先では、ご活躍のことと 拝察いたします。

私は 5月から パートで、パソコンと電話に 張りついています。

帰宅後は、
台所の流しで 足を(アクロバットのように)片方ずつ(抱え上げて)洗い、
(風呂場の電気をつけると、換気扇のスイッチも入る。そのモーター音は もの凄い。近所迷惑になるため、夜は使えない)
陰の気を 溜め込んだ、心身を浄め、
縁あって 頼まれた方々に、送るべきものを送り、
日に1度の御飯を戴き、
流しで 洗濯を済ますと、…朝になっています。

パート先では 1時間の休憩があるのですが、私の場合、
郵便を出したり、パソコンを借りるために外出し、駆けまわっているので、
休憩時間の後の方が、消耗しています。

パートの契約は、長期が前提の3ヵ月ごとの更新です。
時給が安く、他でも(家賃分くらい)稼がないと 経済的に破綻するのですが、
幾つもの仕事を 掛け持ちする余力は ないので、
次回は 更新せずに済ませたい。
ひとつの仕事で 暮らせる身となって、年を越したいです。

離れて暮らしている弟が 病気になり、本人は否認しているけど 命にかかわる病気(アルコール依存)なので、私が自助グループに通っています。

自助グループについては、社会福祉協議会で 月に2回 受けている 就職支援面談の際に、相談員の方に聞き、
病院と、断酒会の情報を、戴きました。

病院の家族会は 受診した人が対象で(数千円を要する)、すぐには参加できず、まず 断酒会に行きました。

(断酒会の会長さんと、福祉会館のベンチで 会っていたら、就職支援相談員の方が 通りがかったので、その場で お礼が言えました)

断酒会は、アルコール依存症者の 自助グループです。

(酒飲みの気持ちなど 知りたくない。断酒会より 家族会に行き、心を軽くしたい)と 思っていたのですが、
行ってみたら、違和感がなく、
断酒中の会員さんに、親しみや 共感を覚えました。
(後日 行った、家族だけの会では、何か私だけ、加害者のような気がして、…心は 軽くなりませんでした)

その2週間後、就職支援面談を受けたとき、
断酒会に参加できて 良かったと申し上げたら、
『誰のお陰だ?』
『俺に礼を言えよ』と 言われました。

「本当に ありがとうございました」と申し上げましたが、うんざりしました。

社会福祉協議会で、です。

相談員さんは、仕事をした(義務を果たした)のでしょう?
何故、疲弊した者に、何度も感謝を求めるのでしょう?
仕事をして、感謝を強要するとは、これ いかに?

その日のうちに「ありがとうございました」と言った私を、恩知らずみたいに。…
そんな人が、福祉の仕事をしている。
(弱った者を 見下しながら?)

その相談員に 悪気はない。
フレンドリーなのです。
こちら(福祉を必要としていた側)は、そんな、心理的な お遊戯に つきあえる状況に ないのに。…

元気が 余っていれば、何でもないようなことが、余力のないときは こたえます。
福祉の学校では 学べない、勉強を させて戴きました。

お礼に、明るい報告を添えて、…と思っていたのですが、首尾よく行きませんでした。

ありがとうございました。
どうぞ、お元気で。